『官箴』(かんしん)は、中国・宋時代の呂本中によって編纂された書物です。箴とは戒めや教訓を意味しますので、『官箴』は文字通り「官吏の教訓」を意味します。
1巻からなるこの書物では、官吏が心得るべき33の鑑戒があげられています。これらは公務における行動規範や、公正で道徳的な振る舞い、または官僚制度の適切な管理や職務の遂行方法に関する指針となっています。
また、「官箴」は、地方行政にあたる官吏が心得るべき事項を記した書物一般を指すこともあります。これらの文書は、特定の地方官吏がその職務を遂行する際に遵守すべき規則や指導原則を示すために作られました。これらは、道徳的な行動、公正な判断、そして責任ある行政を推進するための重要なガイドラインとなりました。