著書『マンガでわかる 漢字熟語の使い分け図鑑』を講談社より出版

出典:方広大荘厳経(ほうこうだいしょうごんきょう)の四字熟語一覧

『方広大荘厳経』は大乗仏教の経典で、釈迦の前半生、すなわち降生から初転法輪に至る出来事を詳細に記述しています。この経典は『大正新脩大蔵経』の巻3の本縁部に収録されています。内容としては、釈迦が様々な奇跡を起こすエピソードが中心となっており、その奇跡のエピソードはガンダーラやアジャンター石窟群、敦煌などの仏教美術の題材としても使用されています。ジャワ島のボロブドゥール遺跡のレリーフもこの経典に基づいて制作されました。

また、『普曜経』という、『方広大荘厳経』よりも早い時期に漢訳された経典がありますが、両者は基本的な内容は同じであるものの、多くの違いが存在します。特に『方広大荘厳経』には諸天が釈迦に出家を促すエピソードや転法輪の一部が含まれているのに対して、『普曜経』にはその部分が欠けている点が注目されます。

サンスクリットでの原文『ラリタ・ヴィスタラ』は、「大規模な遊び」という意味を持ち、これは釈迦の多くの奇跡を指しています。この経典は他の言語にも翻訳されており、特に西洋諸言語への翻訳も存在します。

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