劉伶(りゅうれい、生没年不詳、約221年? – 300年?)は、中国の三国時代の魏から晋にかけての文人で、沛国(現在の安徽省)の出身。字は伯倫。彼は老荘思想に基づく反礼教的な立場をとり、竹林の七賢の一員として知られています。
彼は身長約140cmと小柄で、その姿は手押し車に乗り、常に鍤(シャベル)を持った従者を伴い、死んだ場合にはその場所に埋めるようにと指示していたと言われています。また、彼の酒好きは有名で、常に酒を手放さず、時には素っ裸のままでいることもあったと伝えられています。その振る舞いについて問われると、彼は「天地を家、部屋をふんどしと思っている」と答え、自分の自由な生き方を他者に問うような発言をしていました。
彼の著書『酒徳頌』は、彼の酒に対する情熱や老荘的な自由を論じる内容で、礼教に縛られた当時の社会を皮肉ったものとして知られています。