著書『マンガでわかる 漢字熟語の使い分け図鑑』を講談社より出版

出典:宋子(そうし)の四字熟語一覧

宋子は、古代中国戦国時代の思想家で、諸子百家の一人として知られます。彼の出身は宋国で、同時代の孟子と活動を共にしていました。彼の所属する「家」は明確ではありませんが、道家、名家、墨家、雑家、小説家などと見られることがあります。彼は人間の心や感情に関する学説を持ち、平和主義を説いていました。尹文とともに宋尹学派を構成していたことも知られています。

彼の著作は現存していませんが、いくつかの文献にその学説や言行が断片的に記録されています。『漢書』には彼の書として『宋子』十八篇の存在が確認されており、『荘子』には彼が説いた「白心」という学説の記録があります。

宋子の主な学説として「見侮不辱」があり、これは他者から侮蔑されてもそれを「辱」と感じない、または感じることがないという考え方です。彼はこれを実践することで、戦乱の原因となる報復の心から解放され、戦乱を断ち切ることができると考えていました。

評価としては、『荘子』では彼の思想を一部評価しつつも、完璧な思想ではないとしています。一方『荀子』では彼の学説を批判している箇所がありますが、『孟子』には孟子と宋子の友情が描かれ、両者の間に影響関係があったともされています。

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