衣帯中賛の意味(語源由来・出典)
【四字熟語】
衣帯中賛
【読み方】
いたいちゅうのさん
【意味】
南宋の忠臣の文天祥が死に臨み衣帯の中に書き置いた賛辞。
最後の瞬間でも大切な気持ちを伝えたかったんやろうな。
これは、「大切なメッセージを残す勇気」や「忠誠の心」を表す言葉やね。
【語源・由来】
文天祥は宋王朝の滅亡に際して元軍に捕らえられ、元への帰順を執拗に迫られたが、忠節を守ってついに刑死した。この句は仁義の道を守り通した天祥の意気を死に臨んで記し帯に挟み込んだ賛の意。「賛」は文体の名。ここでは聖賢の書を批評したたえたもの。
【典拠・出典】
『宋子』「文天祥伝(ぶんてんしょうでん)」
衣帯中賛(いたいちゅうのさん)の解説
「衣帯中賛」っていうのは、昔、南宋という国に、忠実な人で「文天祥」という名前の人がいたんだ。彼は、自分の国・宋が敵である元にやられそうになったとき、元の兵士たちに捕まってしまったんだよ。
元の人たちが、文天祥に「うちの側についてくれる?」ってすごくしつこく言ってきたんだけど、彼は「絶対に元の側にはつかない!」という気持ちを貫き通した。だから、元の人たちには認められず、最後には彼は命を落としてしまったんだ。
でも、彼が死ぬ前に、自分の考えや気持ち、信念を書き留めた文章を、自分の帯の中に隠していたんだ。それが「衣帯中賛」。この文章は、彼がどれだけ自分の信念を大切にしていたか、どんな困難な状況でもそれを守り続けたかを示しているんだよ。
「賛」というのは、文章の一つのスタイルで、偉い人やすごいことを書いてほめる文章のことを言うんだ。ここでいう「賛」は、偉い人や昔の賢い人たちが書いたものを読んで、それに対する感想や評価を書き留めたものを指しているよ。
だから、「衣帯中賛」は、文天祥が死に向かっている中でも、自分の考えや信念をしっかりと持ち続け、それを大事にし続けたことを示す、すごく大切な文章なんだよ。
衣帯中賛(いたいちゅうのさん)の使い方
衣帯中賛(いたいちゅうのさん)の例文
- 衣帯中賛、世話になった彼を裏切ってまで出世したくない。
- 衣帯中賛、尊敬する人を蹴落とすことになるのならば、僕が辞退します。
- 衣帯中賛、僕が犠牲になったとしても会社を守ることになるのならば、それでいいです。
- 衣帯中賛、彼のおかげで今の僕があるので、彼のためならばこの身を投げうってもかまいません。
- 衣帯中賛、いつも僕を助けてくれるともこちゃんのためならば、がんばれます。