著書『マンガでわかる 漢字熟語の使い分け図鑑』を講談社より出版

出典:博物志(はくぶつし)の四字熟語一覧

『博物志』(はくぶつし)は、中国の西晋時代の学者張華によって著された奇聞や伝説の集積書です。本書は、神仙、特異な人々、動植物などに関する記録や民間伝説を主として収録しています。張華は博学の士として知られ、『博物志』は彼の広範な知識を活かして収集された多くの珍しい話を含んでいます。

もともとは400巻あったと伝えられるこの書は、内容に疑問を持った武帝の命令で10巻に削減されたとされています。しかし、現存する『博物志』には記載されていない文章が他の書物で引用されていること、また、内容が断片的であることから、原本は一度失われ、現在の版は後世の人々が他の文献から引用して再編集したものと考えられます。

本書には、地理的知識、各地の物産、珍しい動植物、歴史的人物の故事などが分類されて記載されており、古代神話の材料としても非常に価値があります。例として、七夕伝説の原典として『博物志』が初めて取り上げています。ただし、原文には字句の誤りや欠落が多く、その利用には注意が必要です。

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