宮本武蔵(1584年(天正12年) – 1645年6月13日(正保2年5月19日))は、江戸時代初期の剣術家、兵法家、芸術家で、二天一流兵法の開祖です。彼は生涯六十余度の試合に出て、一度も負けたことがありません。特に、吉岡一門との戦いや巌流島での佐々木小次郎との決闘が有名です。
武蔵は非常に多才で、剣術のみならず絵画や工芸品の制作も行っていました。彼の作った水墨画には、『鵜図』『枯木鳴鵙図』『紅梅鳩図』などの代表作があり、多くの美術館で収蔵されています。また、武蔵の著作『五輪書』は、剣の技法だけでなく、剣禅一如の思想を表現していることで知られます。
生年については、『五輪書』の記述を元に1584年とされることが多いですが、他の資料では1582年とも記されています。出生地に関しても、兵庫県の播磨や岡山県の美作との間で諸説あります。後半生は、小倉藩や熊本藩での活動が明らかになっています。特に、熊本での晩年には『五輪書』を執筆し、剣禅一如の境地を示す内容となっています。
彼の人生や功績は、多くの演劇、小説、映画などの作品に影響を与えています。しかし、史実と異なる創作も多く、正確な事績の把握は難しい部分もあります。