『顕浄土真実教行証文類』、通常『教行信証』と呼ばれるこの文献は、鎌倉時代の日本の僧、親鸞が著した浄土真宗の根本聖典です。この6巻からなる作品は、親鸞の教義を説明し、浄土真宗の教えを立証しています。
『教行信証』の完成は、浄土真宗にとって立教開宗(教義の創設)とされており、その完成日(1224年4月15日)は「真宗立教開宗記念日」として祝われています。
文献自体は親鸞が生涯をかけて書き上げ、多くの加筆や修正がなされています。現存する唯一の親鸞の真跡本は、真宗大谷派が所蔵し、『坂東本』とも呼ばれています。この貴重な文献は、2003年から2004年にかけて修復され、その過程で新たな書き込みが発見されました。現在は京都国立博物館に寄託されています。
簡単に言えば、『教行信証』は親鸞の教義を詳細に説明し、浄土真宗の教えの基礎となる文献です。それは浄土真宗の創設と直接結びついており、その宗派の信者にとって非常に重要な聖典です。