法書要録(ほうしょようろく)は、中国の唐代の張彦遠が編纂した書道に関する重要な文献集です。10巻から成り立っており、後漢の趙壱の《非草書》から唐代の808年(元和3年)に成立した盧元卿の《法書録》まで、書に関する古今の文献39篇を収録しています。
目録には42篇が記載されていますが、4篇は文章が収録されていないものもあり、一方で〈伝授筆法人名〉は目録に記載されず、巻一の本文中に文章が含まれています。この集成は、王羲之や王献之の書、南朝の書論、唐代の伝統派の書論や書跡の収集に関する内容が中心となっており、中国書道史研究上、非常に価値のある資料とされています。