著書『マンガでわかる 漢字熟語の使い分け図鑑』を講談社より出版

出典:薩都剌(さっとら)の四字熟語一覧

厳陵釣台図

厳陵釣台図

薩都剌(さっとら、1308年? – ?)は、中国元代の詩人・画家・書家です。字は天錫、号は直斎。彼はイスラム教徒家庭の出身で、答失蛮(タシマン)という階層に属していましたが、祖父の代からモンゴルに軍人として仕え、中国に移住しました。

彼の父、阿魯赤(アルチ)はクビライに仕え、山西道雁門の守備隊長として活躍していました。薩都剌自身は雁門で生まれ、幼少時から漢文化に親しむ環境で育ちました。1327年に科挙試験に合格し、進士の地位を得るも、貴族の家系ではなかったため高い地位には昇らず、地方官を歴任しました。官界での活動を終えた後、江南の杭州に隠棲しました。

彼の詩集『雁門集』は、元詩の特徴である清新かつ流麗な詩風を持ち、理知的な宋詩から距離を置き、抒情的で唐詩の影響を受けた作品として知られています。また、詞曲や書画も得意としました。薩都剌の作品は、明代以降広まり、文豪魯迅も彼のファンであり、日本においても南北朝時代から尊重されて読まれてきました。彼の業績は『新元史』にも記されています。

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