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出典:和漢朗詠集(わかんろうえいしゅう)の四字熟語一覧

伊予切 和漢朗詠集

『和漢朗詠集』は、平安時代中期に編纂された歌謡集で、公卿の藤原公任によって撰ばれました。この詩文集は二巻からなり、長和2年(1013年)頃に成立したとされています。名前の「和漢」は、和歌と漢詩文を指し、この集には漢詩文の詩句や章句588首と和歌216首、計804首が収められています。

上巻には四季に関連する内容を、下巻では天象や動植物、人事に関する雑題を百科全書風に114項目に分類しています。中国の詩人からは特に唐代の白居易の作品が多く、日本の詩人では菅原文時や大江朝綱といった翰林の詩人たちの作品が多く取り上げられています。また、和歌に関しては『古今和歌集』から『拾遺和歌集』までの代表的な歌人の作品が中心となっています。

『和漢朗詠集』は、もともとは藤原道長の娘威子入内の際の引き出物の屏風絵に添える歌として撰集されたもので、その後、公任の娘の婚礼時に贈り物として再編されました。この集は、当時の貴族や女房たちが楽しむ朗詠のための資料として用いられ、当時の宮廷貴族の美意識を色濃く反映しています。また、この集が中世の文学や芸能にも大きな影響を与え、新しい和漢混交文の成立に寄与しました。

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