劉希夷(りゅうきい、651年(永徽2年) – 679年(調露元年))は、中国・唐時代の詩人です。字は庭芝、または廷芝とされ、一説には名が庭芝で、字が希夷とも言われます。彼は汝州梁県の出身で、幼少時に父を亡くし、外祖父のもとで母とともに生活しました。
容姿が優れ、自由奔放な性格で素行に問題がありましたが、音楽に対する情熱は人一倍で、特に琵琶の名手として知られました。675年(上元2年)に進士となりましたが、仕官の道を選ばず、各地を遊覧しました。
彼の代表作として「代悲白頭翁」があり、この詩には“年年歳歳花相似 歳歳年年人不同”という有名な句が含まれています。この詩を聞いた彼の叔父である宋之問が非常に気に入り、詩を譲るよう頼みましたが、劉希夷はこれを断りました。その結果、怒った宋之問によって命を狙われ、下僕に殺されたという説が存在します。彼の残した詩集は4巻が確認されています。