著書『マンガでわかる 漢字熟語の使い分け図鑑』を講談社より出版

出典:般若心経(はんにゃしんぎょう)の四字熟語一覧

般若心経

般若心経は大乗仏教の経典で、原名を『プラジュニャーパーラミター・フリダヤ・スートラ』といい、日本での正式な経題名は『般若波羅蜜多心経』です。一般的には『般若心経』と略称で呼ばれ、さらに短縮して『心経』とも呼ばれます。この経典は空の理法をさとることが根本思想とされ、非常に短い内容にも関わらず大乗仏教の教理の精髄を詰め込んでいると評価されています。

般若心経は仏教経典の中で最も短い部類に入るものの一つであり、玄奘三蔵の訳では262字しかありません。しかし、その短さにもかかわらず、大乗仏教の中心的な教えである「諸法皆空」の思想をよく表現しています。この経には、「色即是空、空即是色」という有名な語句が含まれており、この部分は実体として存在しないものが形や色を持って現れることを示しています。

般若心経は、日本において古くから広く読誦され、多くの宗派で読誦経典の一つとして取り入れられています。特に「色即是空・空即是色」の名句は、日本の信者に親しまれてきました。サンスクリットの原典は日本にも伝わっており、法隆寺や長谷寺に保管されています。

短い内容でありながら、般若心経は大乗仏教の核心的な教えを簡潔に表現しており、長い歴史を通じて多くの仏教徒に読誦され、親しまれてきました。

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