『近古史談』は、江戸時代後期に書かれた歴史書です。大槻磐渓によって著され、安政元年(1854年)に成立し、元治元年(1864年)に出版されました。
この本は、四巻からなり、130の逸話を集めています。それらの逸話は、「常山紀談」、「武辺雑談」、「武将感状記」、「太閤素生記」などの書物から引用されたもので、それぞれの逸話が英勇な主君、名将、忠臣に関するものです。
それぞれの逸話は、元の文献からの引用部分の後に、大槻磐渓自身の短評が加えられています。この短評は、逸話の内容を解説し、またその歴史的な意義や価値を明らかにするものです。
なお、それぞれの逸話は元の日本語から漢訳(古典的な中国語)に翻訳されています。このことが、当時の学者や読者にとっては、それぞれの逸話の理解を助ける役割を果たしていたと考えられます。