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出典:孝経(こうきょう)の四字熟語一覧

『孝経』諌争章(新刊全相成齋孝經直解)

出典:wiki(『孝経』諌争章:新刊全相成齋孝經直解)

孝経』は、中国の経書の中でも特に「孝」に関して詳しく取り上げられている書物です。以下に、その主要なポイントをわかりやすくまとめてみます。

  • 起源と形式: 『孝経』は、孔子の弟子である曽子の門人が、孔子の言動を記録したものと言われています。書の形式は、孔子と曽子が「孝」というテーマについての問答として描かれています。
  • 内容: この経書は「孝」の意義や本質、さらには異なる階層の人々(天子、諸侯、郷大夫、士、庶人)がどのように「孝」を実践すべきかについて詳細に説明されています。さらに、孝の重要性やそれがどのように社会や個人の行動に影響を及ぼすかについても述べられています。
  • 詩経の引用: 各章の終わりには『詩経』からの文句が引用されていますが、一部の解釈ではこれらの引用は後世の追加であるとされています。
  • 孝の位置づけ: 『孝経』では、「孝」は徳の根本であり、最も高い徳、「至徳」と位置づけられています。この孝の原理は、天子の統治から一般の庶民の行動まで、あらゆる階層の人々に影響を及ぼすとされています。
  • 歴史的背景: 『孝経』は漢代に入るとさまざまな記録に登場します。例えば、前漢の宣帝は即位前に『孝経』を学び、平帝の時代には各学校に孝経の教師を置くよう命令が出されました。後漢では、『孝経』をもとにした多くの関連書が書かれ、『孝経』の重要性がさらに高まりました。

要するに、『孝経』は「孝」を中心に据え、その重要性と具体的な実践方法について詳しく説く古典的な経書です。そして、中国の歴史の中で、その価値や重要性が幾度も再認識されてきました。

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