【四字熟語】
往事渺茫
【読み方】
おうじびょうぼう
【意味】
過去のことはぼうっとして、夢のように記憶が薄れてしまった。昔のことを振り返っていうことば。
【語源・由来】
「往事」は、過ぎ去った昔の事例。「渺茫」は、果てしなく遠いさま。遠くかすかなさま。
【典拠・出典】
白居易
【類義語】
・往事茫茫(おうじぼうぼう)
【英語訳】
memories of the past events (being、becoming) far and distant
英語例文
過ぎていった昔のこと。It is the old day that passed.
過ぎていった昔のこと。It is the old day that passed.
往事渺茫(おうじびょうぼう)の使い方
ともこちゃんは帰国子女なんでしょ。
そう、アメリカで隣に住んでいた子と、とっても仲良しだったんだ。でも往事渺茫でだんだん思いも薄れてきてしまっている。
昔を思うと遠くて明らかでなくなっているよね。
そうね。思い出深いものだけはしっかり残っているけど、忘れてしまっていることも多いね。
往事渺茫(おうじびょうぼう)の例文
- 多くの悩みや苦しみを抱えた人生であったが、往事渺茫として遠くかすかな思い出となった。
- 昔のことは果てしなく遠くなり、すべては夢のようだ。往事渺茫として半ばすべて夢に似たり。
- 当時のことで思い出話しにでてくるもの以外は、往事渺茫として明らかでなくなった。
- 往事渺茫であるが、夢としてでも覚えておきたいものがある。
まとめ
往事渺茫は、唐の詩人白居易(白楽天)の詩で、「過ぎ去った昔のことは遠くかすんでおぼろげである」との意味である。「往事渺茫すべて夢に似たり」友人と久しぶりに会ったが、語り尽くせないので作った詩ということである。この詩が知らされているのは平安時代に和漢朗詠集や源氏物語、謡曲に引用され、この詩を題材にした和歌も数多くつくられている。