【四字熟語】
永字八法
【読み方】
えいじはっぽう
【意味】
「永」の一字にふくまれる、すべての漢字に共通した八種の基本的な筆づかい。
「八法」は書法における用筆の八つの法で、側(そく)・勒(ろく)・怒(ど)・趯(てき)・策(さく)・掠(りゃく)・啄(たく)・磔(たく)のこと。
「八法」を「八方」と書き誤らないように注意しましょう。
【語源・由来】
書法伝授法の一つ。
「永」の一字に楷書(かいしょ)の基本である八種の点画が含まれているとして、「永」の字を用いてその用筆法を示したもの。
長く書の教えとされてきた。
【典拠・出典】
-
【類義語】
・書法筆法(しょほうひっぽう)
・布置章法(ふちしょうほう)
【英語訳】
the eight basic brush strokes in writing characters
永字八法(えいじはっぽう)の使い方
書道を習い始めたんですって?
そうなんだ! まだ始めたばかりでなかなか上達しないけどね。
永字八法と言って、「永」の字を何回も練習していると上達するらしいわよ。
ありがとう! やってみるよ!
永字八法(えいじはっぽう)の例文
- 先生に言われるままに、永字八法を習得したが、まだ自分の満足する文字はかけていない。
- 「永」の文字を丁寧に書いていると、書道における筆づかいの基本が学べる。
永字八法が書道の基本と言われる所以(ゆえん)だなあ。 - 君も書道をたしなんでいるなら、永字八法という名称のついた筆づかいは知っているだろう?
- 天地創造という四字熟語の文字には、永字八法の技法が多く入っている。
- 永字八法を学べばすべての書法が身に着くわけではない。この筆づかいが基本中の基本であり、ここからスタートなのである。
- 書道教室で「永」という字を何回も書かされた記憶がある。あれが永字八法だったと分かったのは、大人になった最近になってからだ。
まとめ
パソコンやスマートホンが発展している現代において、文字を書くという作業自体が少なくなってきている。
しかしながら、文字を書くという行為は記憶を活性化させるとともに、気持ちを落ち着けるという効果もある。
そして、どうせ書くならきれいな文字を書きたい。
「永」という一文字に筆法の基本が入っていると気づき、永字八法と定義したのは中国後漢の書家である。
奥が深い一文字だ。