【四字熟語】
依怙贔屓
【読み方】
えこひいき
「贔」を「ひい」と読むのは「ひ」の長音化したもの。
【意味】
気に入ったものに心をよせて助けること。
自分の気に入っている者や、関係のある者だけの肩をもつこと。
また、特に一方に心をかたむけ公平でない行動をとること。
「贔屓」は「贔屭」「贔負」とも書く。
【語源・由来】
「依怙」はもと仏教語で、頼りにするものの意味が転じて不公平、片手落ちの意味になった。
「贔屓」はもとは「ひき」と読み、努力するさまをあらわした。それを「ひいき」と読んで、特に人に目をかけて後押しする意味となった。
「依怙」を「依枯」と書くのは誤りなので、注意しましょう。
【典拠・出典】
-
【類義語】
・依怙偏執(えこへんしつ/えこへんしゅう)
【対義語】
・一視同仁(いっしどうじん)
【英語訳】
・favoritism
・favouritism
・partiality
・yoshing
依怙贔屓(えこひいき)の使い方
今度の担任の先生は依怙贔屓がひどいね。
前から噂されてたじゃない。
A君は、近所に住む子だっていう理由で遅刻しても何にも言われないんだからね。
私の場合は、遅刻3回で反省文よ。まあ、遅刻の多い私も悪いんだけどね・・・。
依怙贔屓(えこひいき)の例文
- あからさまな依怙贔屓に非難が集まった。
- 人を好き嫌いで依怙贔屓するものではない。
- 動物は飼い主の依怙贔屓を察するものです。特定のペットを可愛がっていると、やきもちを妬くので注意しましょう。
- 依怙贔屓する先生。
- 上司はどの部下にも公平に接するものだ。依怙贔屓する上司は尊敬されない。
- 僕のコレクションはコーヒーカップ集めだ。コーヒーを飲む時に使うカップは、依怙贔屓なく、毎日順番に使っているんだよ。
- ちょっと若い子が入ると、あからさまに依怙贔屓するんだから・・・。
- 彼の評価が高いのは、社長が依怙贔屓しているからで、彼の実力ではない。
<坊っちゃん/夏目漱石>より
おやじは頑固だけれども、そんな依怙贔屓はせぬ男だ。
おやじは頑固だけれども、そんな依怙贔屓はせぬ男だ。
まとめ
感情を持つ生き物は好き嫌い、損得という感情を持つものだ。
しかしながら、自分の狭い判断で相手を評価するのは公平ではない。
特定の人やものを贔屓していると、自分の人間性を下げることになる。
それぞれの長所を見ながら、平等に接していきたい。