【四字熟語】
猿猴捉月
【読み方】
えんこうそくげつ
【意味】
実現できない望みや思い込みにとらわれ、無理なことを企てて失敗すること。また、身のほどを考えず大望を抱き、かえって身を滅ぼすことのたとえ。

「猿猴捉月」は、実現できないことを無理に行おうとして失敗するたとえだよ。猿たちが井戸に映った月を本物と思い込み、救おうとして井戸に落ちたという仏教の故事から来ているんだ。

オラ、井戸に映った月なら手を伸ばしても取れないとわかるニャ。思い込みを確かめないまま、みんなで危険なことをしてしまった話なんだニャン。
【語源・由来】
「猿猴」は猿、「捉月」は月をとらえようとすること。『摩訶僧祇律』巻七には、井戸の水に映る月を見た猿の長が、月が井戸に落ちたと思い込み、仲間と救い出そうとする話がある。猿たちは木の枝につかまり、互いに尾をつかんで数珠つなぎになったが、重みに耐えきれず枝が折れ、みな井戸に落ちてしまったという。原文に明記されるのは井戸に落ちたところまでで、後世の説明では溺死した話として語られることもある。思い込みに従って無謀な行動をとり、仲間まで苦しむ姿への戒めとなっている。
【典拠・出典】
『摩訶僧祇律』巻七
【関連する表現】
・蟷螂之斧(とうろうのおの。自分の力を顧みず、強い相手に立ち向かうたとえ。意味は完全には同じではない)
【英語訳】
overreach oneself; pursue an impossible goal and come to grief
英語例文
その計画は、猿猴捉月のように、思い込みから無理な目標を追うものだった。
The plan was like trying to seize the moon’s reflection: it pursued an impossible goal.
その計画は、猿猴捉月のように、思い込みから無理な目標を追うものだった。
The plan was like trying to seize the moon’s reflection: it pursued an impossible goal.
猿猴捉月(えんこうそくげつ)の使い方

古典の本に、猿が井戸に落ちた月を救おうとする話が出てきたよ。

井戸に見えていたのは、水に映った月だったんじゃない?

そうなの。でも猿たちは互いのしっぽをつかんでつながり、重みで枝が折れてしまったんだ……。

思い込みのまま無理をすると危ないね。これが猿猴捉月の故事なんだ。
猿猴捉月(えんこうそくげつ)の例文
- 根拠のないもうけ話を信じ、無理な借金まで重ねるのは猿猴捉月のようなものだ。
- その計画は存在しない宝を手に入れることを前提としており、猿猴捉月に終わりかねない。
- 実態を調べず、ありもしない利益を求める姿は猿猴捉月を思わせた。
- 古典の授業で、井戸に映る月を取ろうとした猿の猿猴捉月の故事を学んだ。
- 不可能な前提を確かめず、仲間を巻き込んで進めた企画は猿猴捉月の結末を迎えた。
まとめ
「猿猴捉月」は、井戸に映った月を本物と思い込み、救い出そうとして失敗した猿たちの故事から生まれた四字熟語です。実現できない望みを追い、無理な行動によって損害を招くことをたとえます。
出典は『摩訶僧祇律』巻七。猿の長の思い込みに仲間が従い、ともに井戸に落ちてしまう話です。新しいことに挑む姿勢を否定する言葉ではなく、前提が正しいか確かめず、無謀な行動を重ねる危うさを表しています。


















