【四字熟語】
衣冠束帯
【読み方】
いかんそくたい
【意味】
正装をすることのたとえ。
衣冠は衣服と冠。転じて、天皇以下、公家(くげ)の正装。昔の貴族や高級官僚の正装。
束帯は礼服を着て締める帯のこと。転じて、礼装をすること。
かしこまった式典の参列者の服装をさし示す。
【語源・由来】
「衣冠」「束帯」はともに貴族の装束。
「束帯」が朝廷での公事・儀式などでの礼装にあたり、「衣冠」は束帯に次ぐもので、その略装になる。
「帯」の旧字体は「帶」
【典拠・出典】
-
【類義語】
・公家装束(くげしょうぞく)
・宮廷装束(きゅうていしょうぞく)
【英語訳】
full court dress of traditional fashion
衣冠束帯(いかんそくたい)の使い方
そんなあらたまった恰好してどうしたの?
これから天皇陛下がいらっしゃる行事に出席するんだ。
すごいじゃない! 失礼のないようにね。
うん。敬意をこめて衣冠束帯というわけさ。
衣冠束帯(いかんそくたい)の例文
- 先祖供養の行事では衣冠束帯して威儀を正すべきだ。
- 昔の日本は礼儀作法にうるさく、特に衣冠束帯に関しては細かい決まりがたくさんあった。
- 衣冠束帯を身につけているこの方が、あなたのおじいちゃんよ。
- 帝に謁見するために衣冠束帯した。
- 友人の結婚式は神社でおこない、新郎が衣冠束帯、新婦が十二単(じゅうにひとえ)という格別の結婚式だった。
- 肖像画を描いてもらうため、衣冠束帯姿になった。
- ノーベル賞の授賞式に出席する時は衣冠束帯が望ましい。
- 最近の若者には衣冠束帯という意識がないのだろうか。どのような場面でもカジュアルな恰好であらわれる。
【侏儒の言葉/芥川竜之介】より
我々の祖先は「神」という言葉に衣冠束帯の人物を髣髴(ほうふつ)していた。
我々の祖先は「神」という言葉に衣冠束帯の人物を髣髴(ほうふつ)していた。