【四字熟語】
因循苟且
【読み方】
いんじゅんこうしょ
【意味】
古い習慣や方法にこだわって、その場しのぎの手段をとること。また、決断力に欠け、ぐずぐずしてためらうさま。
【語源・由来】
「因循」は「因り循う」(よりしたがう)と訓読みし、古いしきたりにとらわれ改めようとしないことを示し、それから転じてグズグズして煮え切らない様を表すようになりました。「苟且」は「かりそめ」、「間に合わせ」、「一時しのぎ」を意味します。
【典拠・出典】
-
【類義語】
・因循姑息(いんじゅんこそく)
【英語訳】
・indeterminateness
・indefiniteness
・indetermination
・indeterminacy
・indefinity
因循苟且(いんじゅんこうしょ)の使い方
因循苟且(いんじゅんこうしょ)の例文
- そんな因循苟且なやり方では、すぐ破綻するに決まっている。
- 彼は本来、因循苟且な人格であったため、窮地に立った今もなかなか決断出来ずにいた。
- 因循苟且な方法で対処した結果、新たな株主達は一斉にその会社を見放した。
- この期に及んでまだ因循苟且しているとは、開いた口がふさがらない。
- 因循苟且している暇はない、すぐにでも事業建て直しの一手を打ち出さなくては。
まとめ
土壇場に立たされてもなかなか決断できない時があります。決められないままいたずらに時間が過ぎて、結果、その場だけ取り繕うことに終始してしまうことは、起こり得ることです。
「因循苟且」は、こうした人の弱さを実に的確についた四字熟語と言えるでしょう。古きに因ることがすべて間違っているとは言えませんが、あらゆる物が進化・進歩している最中に古いしきたりに迎合することが適切かと言われると確かに疑問は残ります。
さんざん時間をかけて逡巡(しゅんじゅん)した揚げ句、結局前例に付き従ったとしたらどうでしょう? やはりガッカリしますね。
どんな物でも、経年による陳腐化、マンネリ化は避けられません。前進するには常に早い決断が必要なのです。