【四字熟語】
楚囚南冠
【読み方】
そしゅうなんかん
【意味】
捕らわれの身になっても故国を忘れないこと。また、捕らわれて他国にある者のこと。
【語源・由来】
「楚囚」は他国に捕らえられた楚国の人のこと。「南冠」は冠をかぶって南方の故国の礼を守るということ。中国春秋時代、楚の鐘儀が晋に捕らえられたとき、いつも楚の冠をかぶって、南方にある故国の礼を守り、楚のことを忘れなかったという故事から。
【典拠・出典】
『春秋左氏伝』「成公九年」
楚囚南冠(そしゅうなんかん)の使い方
おじいちゃんが若いころ、日本はまだ戦争中でロシアで捕虜になっていたんですって。
へえ。それは大変な思いをしたね。
楚囚南冠というように、ずっと日本のことを思っていた毎日だったから、帰国できた時はうれしくて泣いてしまったって言っていたわよ。
そんな目に遭ったら、僕も泣いてしまうよ。
楚囚南冠(そしゅうなんかん)の例文
- 楚囚南冠の身となっても、自分の国の言葉である日本語でしか話しませんでした。
- 近隣の国に拉致され楚囚南冠となった人たちを救うために、国が重い腰をあげるしかありません。
- 敵国に囚われても、仲間たちと日本の歌を歌い、楚囚南冠、遠い母国を想いました。
- 楚囚南冠というように、囚われの身になろうが、拷問されようが日本人の心を失いません。
- 万が一、敵の手に落ちて楚囚南冠の身になっても、祖国を想う気持ちは忘れません。