【四字熟語】
人畜無害
【読み方】
じんちくむがい
【意味】
人や動物に対して害がないこと。
(多く、皮肉や侮蔑の意を込めて)他に何の影響も及ぼさないような、平凡でとりえのない人。他に影響を与えることのない,あたりさわりのない物事や人のたとえのこと。
「人畜」の「畜」は人に近い動物、例えば家畜やペットを指します。
【典拠・出典】
-
【英語訳】
・harmless to humans and animals
人畜無害(じんちくむがい)の使い方

うれしいな!今度の日曜日、デートに誘われちゃったよ!

そうなの?! 誰と一緒にどこへ行くの?

へっへー。憧れのるりちゃんだよ!でも、その女友達3人が一緒なんだよね。お出掛け先はたしか、デパートだったかな?

そこ、週末はセールだわよね。あなた、ただの荷物持ちなんじゃない?
それってあなたが人畜無害だってことの証明よ!
それってあなたが人畜無害だってことの証明よ!
人畜無害(じんちくむがい)の例文
- 彼はいたって人畜無害な男だ。
- あの男はまるで昼あんどんでおまけに人畜無害と来ているから、この役にはピッタリなんだ。
- この除草剤は人畜無害で安心です。
まとめ
「人畜無害」は文字通り、人にも動物にも害が無いという意味です。それが転じて、人物に対して、多少の皮肉を込めて「あたりさわりのない人」「平凡でとりえのない人」の意味で使われるようになりました。
それにしてもどうしてそのような意味になったのでしょうか。
「良薬口に苦し」という言葉があります。これは「よく効く薬は苦いものだ」という意味で転じて「耳の痛い話ほど有益な事はないから話を聞け」という意味。自分にとって有意義で大切なものほど痛かったり苦かったり苦しかったりするものなのだと。
これに対し「人畜無害」はそれこそ「無害」でなにも痛みを伴わない。どうやら痛みを伴わないものは、侮蔑され嘲笑の対象になるらしく、「人畜無害」の類語も「毒にも薬にもならない」「役にたたない」があげられます。
確かに難病の治療薬にはその副作用が強いものがあります。その対極にある「人畜無害」は副作用は無いものの、効き目も薄いということを暗に示しているのかも知れません。それが多少侮蔑的な意味につながっているのかも知れませんね。