【四字熟語】
慎重居士
【読み方】
しんちょうこじ
【意味】
準備怠りなく、物事を少しずつ丁寧に進めていく人や性格のこと。
「居士」は俗人で仏門に入っている男子のこと。出家せずに、仏教の修行をする人をからかって呼ぶ名称。
男子の法名の下につける称号のこと。
男子の法名の下につける称号のこと。
【典拠・出典】
-
【類義語】
・隠忍自重 (いんにんじちょう)
・謹厚慎重 (きんこうしんちょう)
・謹少慎微 (きんしょうしんび)
・謹言慎行 (きんげんしんこう)
【対義語】
・軽佻浮薄(けいちょうふはく)
・鼻先思案(はなさきしあん)
・軽率短慮(けいそつたんりょ)
・軽佻浮華(けいちょうふか)
・軽佻佞巧(けいちょうねいこう)
【英語訳】
・very cautious person
・very prudent person
・very discreet person
慎重居士(しんちょうこじ)の使い方

うーん、なんだかうさんくさいな。信じられないぞ!

どうしたの?難しい顔をして。

実はさ、株でもうかる話があるというんだけど、どうも気が乗らなくて。ホントにそんなにもうかるのかな?

もともと慎重居士のあなただけど、慎重には慎重を重ねた方がいいんじゃない?
慎重居士(しんちょうこじ)の例文
- 彼は絵に描いたような慎重居士だ、そんな話には乗らないさ。
- あの男はまるで昼あんどんだが、慎重居士と来ているから大問題は起こさないよ。
- この手のやっかいな問題には君のような慎重居士の方がぴったりなんだ。
- 彼はまったくの慎重居士で、慎重さが服を着て歩いているような男だ。
まとめ
「慎重居士」は文字通り、「慎重」に服を着せたらそういう人になるということを意味しています。そのくらい慎重で、何事にも軽々しく乗っかったりしない人のことを言うのですね。
しかしながらこの四字熟語、どうやら褒め言葉だけでもないようです。「居士」にちょっとしたからかいの気持ちが込められていることから、慎重すぎる行動に滑稽(こっけい)さや嘲笑をこめているのです。
本来なら褒められるべき好ましい性質(慎重である)は度が過ぎれば臆病者のように見えたりします。この四字熟語には少なからず、そうした意味が込められているのです。