【四字熟語】
一殺多生
「一殺」は「いっせつ」とも読みます。
【読み方】
いっさつたしょう
【意味】
一人の悪人を犠牲にして、たくさんの人が助かること。
または、多くの人を生かすためには、一人を殺すのもやむを得ないということ。
【語源・由来】
元は仏教の言葉で、「多生」はたくさんの人を生かすことの意味です。
沢山の人を救うために、悪人1人を犠牲にすることは、望ましくはないが、仕方ないという考えをいいます。
大きな利益や救済のためには、小さな被害や犠牲を不本意ながらも我慢しなくてはならないことがあるという、功利主義的な考え方や価値観を意味しています。
【典拠・出典】
『瑜伽師地論』「四一」
【英語訳】
It is justifiable to kill one (harmful) person to save the lives of many
一殺多生(いっさつたしょう)の使い方
昨日お父さんから聞いたんだけど、ある大国がテロ国家のトップリーダーを暗殺しようとしているみたい。
うん、聞いたことあるよ。
そのテロ国家が暴走することで、核兵器とか、ウィルス兵器なども使う可能性があるみたいだね。
そのテロ国家が暴走することで、核兵器とか、ウィルス兵器なども使う可能性があるみたいだね。
そのトップリーダーを暗殺することができれば、一殺多生となるって、お父さんが言っていたけど、本当かな?
僕たちではあまり分からないけど、でも、平和が続くことは大切だよね!
一殺多生(いっさつたしょう)の例文
- 大震災が発生した時、倒壊した知り合いの家屋にすぐに入れなかったことは、一殺多生とはいえ悔やまれます。
- 「テロに屈さない」という政府の方針は、例え人質が犠牲になろうとも、一殺多生の考えに基づくものでした。
- 少数者を犠牲にすることを不本意ながら仕方がないと肯定するような、一殺多生という、仏教の概念はいかがなものだろうか。
- もともとは仏教用語であった、一殺多生思想は過激思想と結びつくことで、違う意味合いを帯びてきた。
- 一殺多生主義というものがあるとしたら、それが一つの視点のみで語ることは非常に危険でもあるだろう。