【四字熟語】
燕頷投筆
【読み方】
えんがんとうひつ
【意味】
一大決心をして志を立てること。また、文筆をやめて武の道に進むこと。
「燕頷」は燕(つばめ)のような頷(あご)の意味。
武勇にすぐれた人相、遠国で戦功を立て諸侯となる人相。
「投筆」は筆を投げ捨てるという意味。
「燕頷(えんがん)筆(ふで)を投(とう)ず」と訓読する。
武勇にすぐれた人相、遠国で戦功を立て諸侯となる人相。
「投筆」は筆を投げ捨てるという意味。
「燕頷(えんがん)筆(ふで)を投(とう)ず」と訓読する。
【語源・由来】
後漢(ごかん)の班超(はんちょう)は役所で筆書の仕事をしていたが、あるとき筆を投げて異国に行き功を挙げ出世したいと志した。
周囲の者は馬鹿にしたが、占い師に人相を占ってもらった。すると、お前は燕のようなあごと虎のような頭を持っている。
まるで燕が万里の外へと飛ぶように、虎が肉を食らうように、異国を征して万里侯となる人相なのだと言われた。
その通りに、のち万里の外に遠征し戦功をあげ、定遠侯に封じられた。
【典拠・出典】
『後漢書』「班超伝」
【類義語】
・燕頷虎頸(えんがんこけい)
・燕頷虎頭(えんがんことう)
【英語訳】
・Stop the literary profession, and to aim at martial arts.
・Make a big decision and to plan
燕頷投筆(えんがんとうひつ)の使い方
現チャンピオンの、あのレスラーは若い頃小説家だったらしいよ。
へえ~。有名な小説家だったのかしら・・・?
いや、あまりにも芽がでなかったから燕頷投筆、格闘家に転向したらしいね。
そうなの! その進路変更は正解だったわね。あんなに強いんだから。
燕頷投筆(えんがんとうひつ)の例文
- 大学受験に三回失敗し、自分は進学に向いていないのだと観念し、燕頷投筆。就職して、一生懸命働くことにした。
- 会社の事務を続けていても、出世や給料アップは見込めない。だったら燕頷投筆の覚悟で、以前からの夢に向かっていくつもりだ。
- 台風が来ているのでサマーキャンプの登山スケジュールは燕頷投筆の一筆勾斷(いっぴつこうだん)で、急きょ博物館見学に切り替えることにした。
- 燕頷投筆しようと思ったが、やはり文章を書く仕事に未練が残る。
まとめ
文武両道(ぶんぶりょうどう)という言葉もある。
燕頷投筆の場合は、どちらもこなすのではなく、どちらかを捨てても片方の道を極めるという覚悟と決意をあらわした四字熟語に相当する。