【四字熟語】
開巻有益
「巻(かん)を開(ひら)けば益(えき)有(あ)り」と訓読します。
【読み方】
かいかんゆうえき
【意味】
読書は大変ためになるものだということ。本を開けば、何かしら得るところがあるということ。
【語源由来】
「開巻」は書物を開く意味から「読書」を示します。「有益」は「そうすることやそうなることの意味やその存在の意義が積極的に認められる様子」「役に立つ」の意味です。
【典拠・出典】
『澠水燕談録』六
【類義語】
・開巻有得(かいかんゆうとく)
【英語訳】
・reading books are useful
開巻有益(かいかんゆうえき)の使い方
食用油をつければ髪の毛に付いたガムは簡単にとれるんだ!
すごい! どこでそのことを知ったの?
この「身近なびっくり化学」だよ。それもトリビアとして欄外に書いてあったんだ!
開巻有益とはまさにこのことね。脱帽だわ!
開巻有益(かいかんゆうえき)の例文
- どんな本でも開巻有益、食わず嫌いせず読むことに意義がある。
- 開巻有益とばかり、何でも読めばいいっても のでも無いだろうに。この本はお前の年には早すぎる。
- その本に限らず、学生にとっては全ての本が開巻有益 なのである。
まとめ
「開巻有益」は、読書が価値あることであるという意味の四字熟語です。
この熟語には逸話があります。百科全書『太平御覧』を編纂していた北宋の太宗という人物は、日々の多忙な務めの中にあっても『太平御覧』を毎日三巻も読んでいたそうです。その様子を見ていた臣下の一人があると き太宗に「こんなに忙しいのにそのうえ休み無く本を読んでいますが、大変でしょうに」と問いかけました。
それに対し、太宗は「開巻有益、朕不以為労也(巻を開きて益有り、朕(チン)以為(おもえらく)労あらず ):本を開いただけでためになることを得ることができます。だから私は全然疲れないのですよ」と答えたそうです。
活字離れ、読書嫌いが増え続ける昨今、改めて見直したい四字熟語と言えそうですね。