【四字熟語】
正当防衛
【読み方】
せいとうぼうえい
【意味】
不当な侵害や暴力行為から、自分または他人の身を守る権利。
自分または他人に不意の理不尽な攻撃があったとき、これを防ぐためにやむを得ず行う加害行為。
「正当防衛による行為」などと表現する。
【語源・由来】
法律的には、他人から不意に暴力行為を受けた場合に、自分または他人を守るため、やむをえず相手を防ぎ破る行為をいう。
やむをえない権利として、責任を問われることはない。
「当」の旧字体は「當」。
「衛」の旧字体は「衞」。
「衛」の旧字体は「衞」。
【典拠・出典】
-
【類義語】
・緊急防衛(きんきゅうぼうえい)
・正当防御(せいとうぼうぎょ)
【対義語】
・過剰防衛(かじょうぼうえい)
【英語訳】
・Legitimate defense
・legitimate self-defence
正当防衛(せいとうぼうえい)の使い方

ミサイル撃て~~!

わっ! ビックリした! 何なの?

あ、ごめんごめん。ゲームしてたんだ。相手の軍に侵入されて攻撃を受けたから、正当防衛を発動したんだ。

攻撃を受けてからじゃ遅いんじゃない? 受ける前に発動してこその正当防衛よ。
正当防衛(せいとうぼうえい)の例文
- 酔っぱらいにからまれた彼女を守るために、その酔っぱらいを殴った。正当防衛なので、まったく後悔していない。
- 正当防衛とはいえ、相手が死んでしまったら、攻撃を受けるのと同じくらい深く辛い思いをする。
- 彼女にプライドを傷つけられそうな時に、男が彼女を傷つける態度で報復するのは、恋愛における正当防衛とは認められない。
- 正当防衛だって? あの事件現場の様子を見れば、過剰防衛だって一目瞭然だよ。やり過ぎだ。
- この事件は正当防衛に見えるように巧妙なトリックを仕込んだ、悪質な殺人事件だ。
<遠い声/瀬戸内晴美>より
秋水がついに私たちの計画を「正当防衛」だと認めだしたのは、私が病床からひきたてられ、投獄された頃からだった。
秋水がついに私たちの計画を「正当防衛」だと認めだしたのは、私が病床からひきたてられ、投獄された頃からだった。
まとめ
自身や自身に関わりのある人が攻撃にさらされそうな時に、防衛手段としておこなうのが正当防衛である。
この定義は難しく、わが国の憲法改正などの案件にも関わっている。
例文にあるように、攻撃を受ける前か受けた後か。
どこまでが正当で、どこからが過剰なのか。
一度、しっかりと考えたいテーマである。