【四字熟語】
猿猴捉月
【読み方】
えんこうそくげつ
【意味】
欲をおこして前後をわきまえず、無謀な行動をとって大失敗すること。身のほど知らずが、その結果身を滅ぼすことのたとえ。
【語源・由来】
「猴」はサル。「捉月」は月をとらえる。井戸水に映った月をとろうとしてサルが木の枝にぶらさがって、数珠つなぎになったとたんに枝が折れてしまい、全員井戸の底に落ちて死んでしまったという逸話から。
【典拠・出典】
『摩訶僧祇律』「七」
【類義語】
・蟷螂之斧(とうろうのおの)
【英語訳】
overreach oneself
overreachは「無理をしすぎて失敗する」という意味の動詞。
英文例
彼がその仕事をしようとするのは猿猴捉月だった。He overreached himself when he tried to do that job.
英文例
彼がその仕事をしようとするのは猿猴捉月だった。He overreached himself when he tried to do that job.
猿猴捉月(えんこうそくげつ)の使い方
私、いろいろと考えたんだけど、今度の生徒会長選挙に立候補してみようと思うの
ええ!ともこちゃんが!すごいじゃない、応援するからがんばってね!
そう言ってくれるとすごくうれしいんだけど、まだ迷っているのよね。私じゃ、猿猴捉月かもしれないって
そんなことないよ。ともこちゃんならみんなから頼りにされているし、しっかりしているし、勉強だってできるんだから絶対大丈夫だって。自信をもって!
猿猴捉月(えんこうそくげつ)の例文
- 社長が打ち出した次期成長経営計画は、いろいろと欲張りすぎているとしか思えない。猿猴捉月で大失敗するのではないかと心配だ。
- 私は進路指導の先生からのアドバイスにも耳をかさず、行きたかった名門大学を受験して見事に失敗した。今考えれば猿猴捉月だったと反省せざるを得ない。
- 周囲からは、僕と彼女は格が違いすぎるので必ず猿猴捉月になるからアタックするのはやめろと言われたが、そんなことでは僕の恋心は消えない。
- 猿猴捉月にならないか、新しいことを始めるときには常に注意が必要だ。
- 彼は今の会社を退職して、自分でベンチャー事業を起こすと言っているが、猿猴捉月にならないか心配だ。
まとめ
「猿猴」はサルの群れを、「捉月」は月を捉えることから、猿猴捉月(えんこうそくげつ)は身のほど知らずが、その結果身を滅ぼすことを表す言葉となりました。なにごともチャレンジするのは大切ですが、それが自分の身の丈にあっているのかを客観的に判断することも重要です。無謀な挑戦は猿猴捉月(えんこうそくげつ)になりかねませんので、十分注意しましょう。