【四字熟語】
婬虐暴戻
【読み方】
いんぎゃくぼうれい
【意味】
淫らな生活をし、乱暴で非道なこと。
女性に対する淫らな色欲に溺れ、乱暴・残酷に振る舞い、人としての道から外れていること。
【語源・由来】
「婬虐」は淫らでむごいこと、「暴戻」は乱暴で道理にもとることを意味しています。
婬虐暴戻は『淫虐暴戻』と書いても同じです。
【典拠・出典】
-
【類義語】
・放蕩無頼(ほうとうぶらい)
【英語訳】
・a tyrant
婬虐暴戻(いんぎゃくぼうれい)の使い方
はじめの五年くらいはいい君主だったのに・・・・・・
何? どうしたの? 深刻そうな顔をして?
ローマ史を調べていたんだけど、第五代君主のネロは、16歳で即位したての頃はいい君主だったみたいなんだよ。
婬虐暴戻とはまさに彼の事よね、その後、放蕩と淫蕩、残虐な殺戮と、映画化したらR18指定だわよ。
婬虐暴戻(いんぎゃくぼうれい)の例文
- 歴史上、婬虐暴戻として名高い君主は少なくとも3人はいる。
- その事件を起こすだけあって、彼は家庭内でも婬虐暴戻そのものだった。
- こうした席での君のああいう振る舞いは、婬虐暴戻もはなはだしい、恥を知れ。
- 婬虐暴戻で周囲を苦しめたその人物も、今や病床で力なく横たわっていた。
- 彼のその言動やふるまいは婬虐暴戻そのものだというのに、周囲の女たちはその妖しい毒々しさに虜(とりこ)になっていった。
まとめ
人民を虐待して女・酒の快楽に溺れ、政治までも悪政を施す堕落した近代以前の『暴君』のことを形容する四字熟語として真っ先に挙がるのがこの「婬虐暴戻」です。漢字単体で見ても、おそらくまともな言葉ではないだろうとおよそ想像は付くものですが、「暴戻」には「乱暴でむやみに人民をいじめること」という意味があります。「むやみにいじめる」、この部分が最も反感を買うポイントにほかなりません。暴力にはたとえ理由があっても訴えてはならないというのが現代社会の鉄則です。にも関わらず、権力を傘に自分の気分次第で暴力を振るわれたら黙ってなど居られないはず。形容詞としては絶対に避けたい四字熟語ですね。