著書『マンガでわかる 漢字熟語の使い分け図鑑』を講談社より出版

英雄欺人【えいゆうぎじん】の意味と使い方や例文(語源由来・出典・英語訳)

【四字熟語】
英雄欺人

【読み方】
えいゆうぎじん

【意味】
卓抜した能力をもつ人は、そのすぐれたはかりごとで、普通の人が思いもよらない手段や行動をとるものであるということ。

【語源・由来】
「英雄」は卓抜した能力を持つ人。「欺人」は普通の人が思いつかないことから。

【典拠・出典】
唐詩選』李攀竜

【英語訳】
deceptive action of hero

deceptiveは「あざむく」という意味の形容詞。
英文例
そのテニスプレーヤーは英雄欺人のプレイで勝った。The tennis player won by deceptive action of hero.

英雄欺人(えいゆうぎじん)の使い方

ともこ
健太くん、昨日の試合、大活躍だったわね!決勝点が健太くんのホームスチールなんてドラマチックすぎるわ
健太
えへへ、ありがとう。自分でもできすぎだったと思うよ
ともこ
あのホームスチールは、まさに英雄欺人のプレイね。相手もぜんぜん予想していなかったもの
健太
実は、けっこう練習していたんだ。成功してよかったよ

英雄欺人(えいゆうぎじん)の例文

  1. 甲子園を大いに沸かせた優勝高校の監督は、普通では考えられないような奇策を用いることで有名だった。その指示を正確にこなす選手たちは、英雄欺人のプレイで相手を翻弄した。
  2. 新商品の開発には、常人が考えつかないようなアイディアが必要だ。企画開発する部署は、全員英雄欺人のごとく、真剣に頭をひねっている。
  3. コンピュータの将棋ソフトと対戦した名人は、機械では考えもつかないような英雄欺人の手で圧勝した。
  4. 中国の三国志で名高い諸葛亮孔明は、英雄欺人の策で敵方を翻弄し、蜀を常勝に導いたことで有名だ。
  5. 優勝がかかった決勝戦で、そのサッカーチームは普段とまったくちがう戦法で相手チームを混乱させた。まさに英雄欺人の作戦だった。

まとめ

「英雄」は卓抜した能力を持つ人を、「欺人」は普通の人が思いつかないことを意味することから、英雄欺人(えいゆうぎじん)は、卓抜した能力をもつ人は、そのすぐれたはかりごとで、普通の人が思いもよらない手段や行動をとるものであるということを意味する言葉となりました。優れた人の発想は、常人が推し量ることができないことが多く、結果を見て驚くと同時に感心させられます。皆さまもスポーツ観戦で、そうした英雄欺人(えいゆうぎじん)の技を見ることが、きっとあるでしょう。

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北澤篤史サイト運営者
1984年、大阪府生まれ。 著書 『マンガでわかる 漢字熟語の使い分け図鑑』(講談社、2024) ことわざ学会所属。ことわざ研究発表『WEB上でのことわざ探求:人々が何を知りたいのか』(ことわざ学会フォーラム、2023)

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