【四字熟語】
盈満之咎
【読み方】
えいまんのとがめ
【意味】
富や権勢などが十分に満ち足りて絶頂に達すると、かえって災いを招きやすいという戒め。成功や繁栄におごらず、満ちすぎることを慎むべきだという教え。


【語源・由来】
「盈満(えいまん)」は、富や勢いなどが十分に満ちること。「咎(とがめ)」は、この場合、過度に満ちることによって招く災いや過失を表す。『後漢書』「方術列伝・折像伝」には、莫大な財産を相続した折像が、富が家に蓄積しすぎることを戒めて「吾門戸殖財日久、盈満之咎、道家所忌」(わが家は長年財産を増やしてきたが、満ちすぎることによる災いは道家が忌むものだ)と述べ、財産を親族や周囲の人々に分け与えたと記される。
この故事から、富や勢力が極まったときほど慎み、災いを招かないようにする教えとなった。「盈満の咎(えいまんのとが)」ともいい、「盈満の咎め(えいまんのとがめ)」とも読む。絶頂に達したものが必ず衰えると断定する言葉ではなく、過度の蓄財や慢心への戒めに重点がある。
【典拠・出典】
『後漢書』「方術列伝・折像伝」(「吾門戸殖財日久、盈満之咎、道家所忌」)
【類義語・関連表現】
・盛者必滅(じょうしゃひつめつ。盛んな者もいつか滅びるということ)
・盛者必衰(じょうしゃひっすい)(栄えているものもいつか衰えること。慢心を戒める「盈満之咎」とは重点が異なる)
・盈則必虧(えいそくひっき。満ちれば欠けるということ)
・栄枯盛衰(えいこせいすい)(栄えたり衰えたりする世の移り変わり)
・栄枯浮沈(えいこふちん。栄えることと衰えること)
【英語訳】
the danger of excessive prosperity; the perils of overabundance and complacency
好調なときこそ、富や成功におごらないよう気をつけたい。
Even in prosperous times, we should guard against complacency.
盈満之咎(えいまんのとがめ)の使い方




盈満之咎(えいまんのとがめ)の例文
- 会社が急成長したときこそ、盈満之咎を戒めにして経営の足元を見直したい。
- 折像が財産を周囲に分け与えた故事は、盈満之咎を恐れた行動として伝えられている。
- 権力が集中しすぎた組織の歴史を学び、盈満之咎への警戒を強めた。
- 業績が好調でも慢心して判断を誤らないよう、社長は盈満之咎という言葉を思い起こした。
- その歴史小説では、富と権勢を極めた人物が盈満之咎を恐れ、慎重に振る舞う様子が描かれていた。
まとめ
「盈満之咎(えいまんのとがめ)」は、財産や権勢が十分に満ち足りると、かえって災いを招きやすいという戒めです。『後漢書』「折像伝」に記された「吾門戸殖財日久、盈満之咎、道家所忌」という言葉に由来します。
すべての成功が必ず破滅につながるという意味ではありません。富や権力におごらず、順調なときこそ慎重であることを促す表現です。「盈満の咎」「盈満の咎め」という言い方もあります。


















