【四字熟語】
回向発願
「回」は「廻」とも書く。
【読み方】
えこうほつがん
【意味】
自分の積んだ一切の功徳(くどく)を、西方浄土(さいほうじょうど)に振り向け、極楽往生を願うこと。
仏教語。
【語源・由来】
「回向」は功徳をめぐらし、他のものに差し向けること。
「発願」は望みが実現するように願をおこすこと。
一には至誠の心、二には深心(じんしん)、三には回向発願心なり
「発」の旧字体は「發」。
【典拠・出典】
『観無量寿経』
【類義語】
・大慈大悲(だいじだいひ)
・功徳成就(くどくじょうじゅ)
【英語訳】
・Wishing for a memorial service so that a dead person can sleep peacefully.
・I pray for other people and hope that I and others can go to heaven.
回向発願(えこうほつがん)の使い方
ようし! 僕も今日から回向発願! 毎日、念仏を唱えるぞ!
あら、どういう心境の変化なの?
毎日、仏様を敬う心を積んでいれば、極楽浄土に行けて生まれ変われるんだそうだよ。
ふ~ん。三日坊主で終わらないといいわね・・・。
回向発願(えこうほつがん)の例文
- 村人に心根を諭し生活を助ける知恵を授けることが、自らの回向発願になるのだと、和尚さんは言っていた。
- 仏の道に入っても、道を誤る事がある。そんな時には回向発願の心が欠けてしまっているものだ。
- 常に自分を見ている仏様がいる。自分の心を律し、他人のために尽力するのだ。心底から煩悩を遠ざけて慈悲の心を持てた時、回向発願が完成するのである。
- 至誠の心、深心、回向発願心。これらが仏教における三心と呼ばれているものだ。
- 自分が救われたいのに回向発願など、なかなか余裕ないよ・・・。
まとめ
仏教語である。耳なじみない方も多いことだろう。
死後の世界は誰もが不安に思うことである。極楽浄土に行けるように、現世で功徳を積む。そうすれば、自分も他人も極楽浄土に行ける。
功徳を積んでいくうちに、極楽浄土というのは、本当は自分の心の平和のことなのだと気づくだろう。
そういう静かな悟りが含まれている言葉なのだ。