【四字熟語】
運斤成風
【読み方】
うんきんせいふう
【意味】
非常に優れた技術のたとえ。
【語源・由来】
「斤を運らして風を成す」と読む。
「斤」は手斧。『荘子』徐無鬼に見える説話から。
運斤成風の故事
春秋時代、楚の郢の人が、鼻の先に白い土を薄く塗り、工匠の石にそれを削り取らせた。「匠石、斤を運らして風を成し(風音を立てて手斧を振い)、聴かせてこれをけずる」。鼻の先の白い土はきれいに取れ、鼻には傷ひとつつかなかったという。
春秋時代、楚の郢の人が、鼻の先に白い土を薄く塗り、工匠の石にそれを削り取らせた。「匠石、斤を運らして風を成し(風音を立てて手斧を振い)、聴かせてこれをけずる」。鼻の先の白い土はきれいに取れ、鼻には傷ひとつつかなかったという。
【典拠・出典】
『荘子』「徐無鬼」
【類義語】
・匠石運斤(しょうせきうんきん)
・神光鬼斧(しんこうきふ)
運斤成風(うんきんせいふう)の使い方
健太くん、ちょっとこっち来て。渡したいものがあるの。
ともこちゃん・・・。(え、なんだろう・・・。そういえば今日はバレンタインデー。ということは…!?)
これ。このマフラーを部活のN先輩に渡してほしいんだけど・・・。いいかな?
う、うん。いいよ・・・。このマフラーとっても上手だね。運斤成風だ。(なんだ、僕への贈り物じゃなかったのか。一瞬ドキドキして損した。)
運斤成風(うんきんせいふう)の例文
- こだわりの強い彼女の描く絵は細部まで美しい。まさに運斤成風だ。
- 彼は職人顔負けの物作りのプロだ。運斤成風だといえる。
- アイドルである彼は、歌も踊りもできて、絵も描ける。彼が生みだすものは非常に繊細で神秘的で美しい。運斤成風である。
- 人々は運斤成風といわれる人たちの優れた能力をうらやましがる。
- 人々に喜ばれるものを作りたいと考え、運斤成風を目標にして、よりよいものを追い求めている。
まとめ
「運斤成風」、『荘子』徐無鬼の説話から生まれた四字熟語だったのですね。鼻の先に薄く塗った白い土を石が鼻に傷一つつけず綺麗に取ってしまうというのが印象に残りました。そこから転じて使われるようになった四字熟語ですから、驚いてしまうほど非常に優れた技を指していうということが分かると思います。その素晴らしい技術は絶え間ない努力の賜物だとは思いますが、とても羨ましいですよね。運斤成風、誰かに言われてみたいものです。