出典:wiki(儒家思想)
中庸(ちゅうよう)は、儒教の中心的な概念としても知られ、『四書』の一部です。
この言葉は、『論語』で「中庸の徳たるや、それ至れるかな」と孔子に賛嘆されており、過不足や偏りのない理念を指します。
古代ギリシャでは、アリストテレスの「メソテース」として同様の徳目が存在し、仏教の中道との関連性も指摘されることがありますが、実際には異なる概念と言われています。
文献としての『中庸』は元々『礼記』の一篇で、その成立や作者に関しては諸説が存在します。
現代でも『四書』の一つとして広く知られています。司馬遷の『史記』では、子思が著者とされています。宋代には多くの学者や政治家が注釈を行い、中でも朱子の『中庸章句』が特に知られています。朱子学では、『中庸』は四書の中で最後に読むべきものと位置付けられました。
『中庸』の教えは、過不及のない平常の道理を基本としています。
この道理は天に基づいて人間に与えられるものとされ、人間の感情や行動のバランスを通じて、天地や万物との調和を追求するものとされています。
これが儒教の根本理念として重視されてきました。