著書『マンガでわかる 漢字熟語の使い分け図鑑』を講談社より出版

以暴易暴【いぼうえきぼう】の意味と使い方や例文(語源由来・出典)

【四字熟語】
以暴易暴

【読み方】
いぼうえきぼう

【意味】
乱暴な行いをする者をおさえるために、別の乱暴な手段を用いること。

【語源・由来】
中国殷(いん)の時代末期、周の武王が、暴虐な殷の紂王(ちゅうおう)を暴力で成敗したことに対して、伯夷(はくい)・叔斉(しゅくせい)兄弟が武王をそしった言葉から。

【典拠・出典】
史記』「伯夷」

以暴易暴(いぼうえきぼう)の使い方

ともこ
どうしたの健太くん、そんなに腹を立てて
健太
サッカー部の連中がけんかを売ってきたんだ
ともこ
まあ、以暴易暴にならないように気をつけてね
健太
うん、まずは話し合いをしてみるよ

以暴易暴(いぼうえきぼう)の例文

  1. 彼は以暴易暴を認める傾向にあるが、教師としてそれで良いのか非常に疑問だ。
  2. 以暴易暴は何の解決にもならず、問題を深刻にするだけだ。
  3. 平和主義者の中には以暴易暴を認める者もいるが、平和にいたるプロセスも重要だ。
  4. その政治家は以暴易暴を容認するような発言をして、物議をかもしだした。
  5. 以暴易暴を認めることは、世界平和にとってとても良くないことだ。

まとめ

以暴易暴(いぼうえきぼう)は、中国の故事が由来の言葉で、暴力をもって暴力を制するという意味です。現代においても、紛争などを力によって解決することに賛成する声も聞かれますが、暴力をもって暴力を制したとしても状況は良くならず、むしろ遺恨を残して泥沼の状態に悪化すると思います。以暴易暴(いぼうえきぼう)は強い戒めとして、反面教師的なニュアンスで受け止めるべきでしょう。真に平和な解決を望むのならば、例え相手が暴力に訴えても、最後まで話し合う努力をするべきだと考えます。

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北澤篤史サイト運営者
1984年、大阪府生まれ。 著書 『マンガでわかる 漢字熟語の使い分け図鑑』(講談社、2024) ことわざ学会所属。ことわざ研究発表『WEB上でのことわざ探求:人々が何を知りたいのか』(ことわざ学会フォーラム、2023)

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