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殷鑑不遠【いんかんふえん】の意味と使い方や例文(出典・類義語・英語訳)

【四字熟語】
殷鑑不遠

『殷鑑(いんかん)遠からず』と訓読します。

【読み方】
いんかんふえん

【意味】
戒めとすべき失敗の前例は、遠い昔ではなく身近な過去にもあること。また、他人や過去の失敗を手本として、同じ過ちを繰り返さないようにすべきだという教え。

四字熟語の博士
「殷鑑不遠」は、戒めにすべき失敗の例が身近にあるという意味だよ。昔の中国で、殷という王朝が、直前の夏王朝の滅亡を教訓にするべきだと説いた言葉なんだ。
助手ねこ
去年の行事で起きた失敗を調べれば、今年は同じ間違いを防げるかもしれないニャ。身近な前例から学ぶことが大切なんだニャン。

【語源・由来】
「殷(いん)」は古代中国の王朝で、「鑑(かん)」は鏡から転じて、手本や戒めとなるものをいう。「不遠」は遠くないこと。『詩経』「大雅・蕩」には「殷鑑不遠、在夏后之世」(殷の戒めとなる前例は遠くない。夏王朝の時代にある)とある。殷が教訓とすべきなのは、直前の夏王朝が最後の王・桀(けつ)の悪政によって滅亡したことだ、という意味である。そこから、身近な歴史や他者の失敗を戒めにすることを表す。「殷鑑遠からず」と訓読する。

【典拠・出典】
『詩経』「大雅・蕩」(「殷鑑不遠、在夏后之世」)

【類義語】
・商鑑不遠(しょうかんふえん。「商」は「殷」の別名で、戒めは遠くないという同じ意味)

【英語訳】
The lesson is close at hand; learn from past failures nearby

英語例文
去年の行事の失敗を生かそう。「殷鑑不遠」という言葉を忘れないでほしい。
We should learn from last year’s mistakes; the lesson is close at hand.

殷鑑不遠(いんかんふえん)の使い方

健太
去年の文化祭では、準備が直前まで決まらず大変だったんだって。
ともこ
先輩たちが、困ったことを記録に残してくれているよ。
健太
同じ失敗を防ぐために読んでおこう。まさに殷鑑不遠だね。
ともこ
うん。去年の反省を生かして、担当や日程を早めに決めよう!

殷鑑不遠(いんかんふえん)の例文

  1. 前年度の行事で起きた混乱を振り返り、殷鑑不遠と肝に銘じて準備を進めた。
  2. 近隣の学校の失敗例を教訓にする姿勢は、殷鑑不遠の考え方に通じる。
  3. 「殷鑑不遠だ。去年の失敗をよく確認しよう」と担当者は呼びかけた。
  4. 歴史の授業で、夏王朝の滅亡を殷の戒めとした殷鑑不遠の故事を学んだ。
  5. 他の部署で起きた同様の問題を見過ごさず、殷鑑不遠を教訓として対策を改めた。

まとめ

「殷鑑不遠」は、身近な過去に戒めとなる失敗例があり、そこから学ぶべきだという意味です。『詩経』「大雅・蕩」の「殷鑑不遠、在夏后之世」に由来し、殷が直前の夏王朝の滅亡を教訓にすべきだと説いています。

自分が失敗した場合だけでなく、他の人や組織が経験した失敗を参考にして、同じ過ちを繰り返さないようにする場面に使えます。似た表現に「商鑑不遠」があります。

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北澤篤史サイト責任者
ことわざ・漢字熟語の専門家、ことわざ学会理事。2025年度ことわざ研究奨励賞受賞。著書に『マンガでわかる 漢字熟語の使い分け図鑑』『〈試験に出る〉マンガでわかる すごいことわざ図鑑』『〈試験に出る〉マンガでわかる おもしろい四字熟語図鑑』(共に講談社)がある。ことわざ学会研究フォーラムでは、「備えあれば憂いなし:ことわざを通して意識づける災害時の命を守る知恵」「WEB上でのことわざ探求:人々が何を知りたいのか」などをテーマに研究報告を行う。

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