著書『マンガでわかる 漢字熟語の使い分け図鑑』『マンガでわかる すごい!ことわざ図鑑〈試験に出る〉』を講談社より出版

常山蛇勢【じょうざんのだせい】の意味と使い方や例文(語源由来・出典・類義語)

【四字熟語】
常山蛇勢

【読み方】
じょうざんのだせい

【意味】
統一がとれていて、欠陥やすきがまったくないこと。どこをとっても整然として、うまく組み立てられている文章や態勢のこと。また、先陣・後陣と右陣・左陣のどれもが互いに呼応して戦う陣法のこと。

【語源・由来】
「常山」は、恒山のことといわれる。恒山は中国河北省にある名山。中国の常山にいた「率然」という双頭の蛇は、頭を打てば尾が立ち向かい、尾を叩けば頭をもたげ、胴を叩くと頭と尾が襲いかかるように、体のすべてを使って攻撃したという説話から。

【典拠・出典】
『孫子』「九地」

【類義語】
・常山蛇陣(じょうざんのだじん)

常山蛇勢(じょうざんのだせい)の使い方

ともこ
健太くん。クラス対抗バスケットボール大会では大活躍のようね。
健太
常山蛇勢で万全を期した作戦を立てているからね。
ともこ
健太くんが監督なの?
健太
そうなんだよ。完璧な作戦だったね。

常山蛇勢(じょうざんのだせい)の例文

  1. 最終面接はいわゆる圧迫面接で、社長をはじめとする役員が常山蛇勢で攻めてきた。
  2. ともこちゃんの作文は、首尾一貫していてまさに常山蛇勢といえるものだった。
  3. ともこちゃんのクラスは、常山蛇勢のごとき完璧な戦略で、私たちのクラスは完膚なきまでにやられた。
  4. 野党は今こそ常山蛇勢で戦うべきだ。
  5. ともこちゃんと健太くんのペアは、常山蛇勢で完璧で隙がない。
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北澤篤史サイト運営者
1984年(昭和59年)、大阪府生まれ。言葉への関心が高じ、「ことわざ」「漢字」「四字熟語」をテーマに複数のウェブサイトを立ち上げる。これらのサイトは、小中学校の教材として利用されるほか、単語カードやタイピングゲームなど多様な形で活用されている。元消防士で、現在は防災士として防災普及にも取り組む。ことわざ学会研究フォーラムでは、「備えあれば憂いなし:ことわざを通して意識づける災害時の命を守る知恵」「WEB上でのことわざ探求:人々が何を知りたいのか」などをテーマに研究報告を行う。著書に『マンガでわかる 漢字熟語の使い分け図鑑』(講談社)、『マンガでわかる すごい!ことわざ図鑑〈試験に出る〉』(講談社)がある。

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