【四字熟語】
責任転嫁
【読み方】
せきにんてんか
「責任転嫁する人」などと表現する。
【意味】
失敗の責任を他人に押しつけること。
物事に失敗したとき、何らかの理由をつけて、その責任を他人に押しつけ、自分は罪を逃れる卑怯な行為。
自分が負うべき任務・責務を他人になすりつけること。
「転嫁」を「転化」と書き誤らないように注意しましょう。
【語源・由来】
『2度目の嫁入り』の意味から転じたことば。
「責任」は自分が引き受けなければならない務め。
「転嫁」はほかに移すこと。
「転」の旧字体は「轉」。
【典拠・出典】
-
【類義語】
・責任回避(せきにんかいひ)
・責任放棄(せきにんほうき)
【英語訳】
・Shift the responsibility
・shift the responsibility ( for something) on to ( someone)
責任転嫁(せきにんてんか)の使い方

健太さん、いい加減にしてよ! 周りにあたりちらして。迷惑だわ。

何だと! 今回の営業成績が落ち込んだのは誰のせいだと思っているんだ! 君たちのサポートが足りなかったせいだろ!

何言っているのよ。サポートをあてにしている時点でおかしいのよ。そういうのを責任転嫁って言うの。全てはあなたのせい。受け止めなさい。

何言って・・・!俺のせいじゃない・・・俺のせいじゃない・・・皆のせいだ・・・。
責任転嫁(せきにんてんか)の例文
- 子供の責任は親にあると言うが、昨今の親は学校に責任があると言う。何かと言えば、学校のせい、先生のせいと責任転嫁する。
- 私は悪くない。彼があんな態度をとるから、仕返ししたのよ。
彼女は彼に責任転嫁することで謝罪から免れようとしている。 - 全ては自分の力不足が原因と、
天候の悪さやタイミングが合わなかったことに責任転嫁しない彼は強いと思う。 - 収賄の疑いをかけられた政治家は「秘書がおこなったことだ」と、責任転嫁しているが、恥ずかしいと思わないのだろうか。国民は全て見抜いている。
<白い巨塔/山崎豊子>より
私は一度ならず、二度、財前教授に断層撮影を要請したのです、責任転嫁などとは心外です
私は一度ならず、二度、財前教授に断層撮影を要請したのです、責任転嫁などとは心外です
まとめ
誰でも自分を正当化したいものだ。
自分は悪くない、自分のせいじゃない、だがその卑怯な心こそ己の非を認めている証拠になるのではないだろうか。
責任転嫁すると自分が苦しい。いっそ、自分で受け止めた方が楽になるものだ。