【四字熟語】
時代錯誤
【読み方】
じだいさくご
【意味】
時流に合わず逆行していること。または、ちがった時代のものをいっしょにして取りあつかう誤り。
いつまでも昔ふうのものに固執し、時代遅れの古い考えや行動を意味する。
時代の流れを無視して、昔のままを踏襲しようとするようす。
「時代錯誤も甚だしい(じだいさくごもはなはだしい)」などと表現する。
【語源・由来】
「時代」はある区切りで仕切られた歴史上の期間。
「錯」には、入りまじる・くいちがう・乱れてそろわない・誤るなどの意味がある。
それらから、昔は正しかったが今は古い考えや、誤った認識をあらわす。
【典拠・出典】
-
【類義語】
・旧態依然(きゅうたいいぜん)
・前時代的(ぜんじだいてき)
・時代遅れ(じだいおくれ)
・アナクロニズム
【英語訳】
(an) anachronism
時代錯誤(じだいさくご)の使い方
奥さんにする女性は三歩下がって歩くような控えめな女性がいいな。それから、俺が帰宅したら三つ指ついて出迎えるくらい丁寧な方がいいな。
江戸時代ならともかく、今は男女平等の時代よ。
いやいや、日本男子たるもの旦那様と呼ばれなくてはダメだ。
そういうのを時代錯誤っていうのよ。威張ってばかりでは、誰もお嫁に来てくれないわよ。
時代錯誤(じだいさくご)の例文
- 昔は上司の誘いは断らなかったものだ。しかし、そういうコミュニケーションも時代錯誤と言われる世の中になった。部下を飲みに誘っても、平気で断ってくるもんな。寂しい世の中になったよ。
- お父さんを父上、お母さんを母上と呼ぶ。そして、父上の言うことは絶対なのだ。長兄を敬い、末っ子の私は家事全般をする。そんな時代錯誤な家庭環境で育った。
- たとえ時代錯誤と言われようとも、我が社の生産ラインは機械化せず手作業でおこなう。
- 共働きの家庭が多くなり、亭主関白はもはや時代錯誤と皮肉られるようになった。
- 憲法の一部には時代錯誤と言われるものもあり、改正が必要という声もある。
まとめ
その当時は良かったものでも、時代が進むと価値が変わってくるものがある。
それを時代錯誤と一言で片づけるのは簡単だが、古き時になぜ良いものだったのかを考えると、また別の愛着も生まれてくるのだろう。
昔の良いところを取り入れつつ、現代、また未来へと状況に応じた対応をしていきたいものだ。