【四字熟語】
猿猴取月
【読み方】
えんこうしゅげつ
【意味】
実現不可能な馬鹿げたことをして、自ら身を滅ぼしてしまう(自滅してしまう)ことの喩えである。
【語源・由来】
仏教の故事に由来する四字熟語である。一群の猿が木の下にある井戸の水面に映った月を取ろうとして、木の枝から手と尾をつないで下の方にまでぶら下がっていた。すると、捕まっていた木の枝が折れて、猿たちはみんな井戸の底で溺れ死んでしまったという故事から。
【典拠・出典】
『摩訶僧祇律』「七」
【類義語】
・猿猴捉月(えんこうそくげつ)
・海底撈月(かいていろうげつ)
猿猴取月(えんこうしゅげつ)の使い方
健太くん。悲しそうな顔をしてどうしたの?
父さんが、駅前で始めたレストランがうまくいったから一気に5店舗増やそうとしたんだけど、失敗したんだ。
猿猴取月だったわね。あの店は、駅前の客層に合っていたからはやっていただけで、他の土地では難しいと思うわ。
欲を出し過ぎたら身を滅ぼすってことが良く分かったよ。
猿猴取月(えんこうしゅげつ)の例文
- 猿猴取月、彼は投資で欲を出し過ぎて、結局全財産を失いました。
- 猿猴取月、そのアイドルは、自分の力だけで今の地位を獲得したと勘違いして、海外進出を目指しましたが、身を滅ぼしました。
- 猿猴取月、彼は自分の能力を過信して、現政権打倒を掲げ、新党を結成したけれども誰もついてきませんでした。
- 猿猴取月、誰も自分に逆らえないと過信していたら、思わぬところで足を掬われました。
- 猿猴取月、能力を過信した社員がクーデターを起こしましたが、失敗しました。