著書『マンガでわかる 漢字熟語の使い分け図鑑』を講談社より出版

前跋後疐【ぜんばつこうち】の意味と使い方や例文(語源由来・出典)

【四字熟語】
前跋後疐

【読み方】
ぜんばつこうち

【意味】
進むことも退くこともできず、どうにもならない困難な状態に追い込まれること。

【語源・由来】
老いた狼が前は自分のあごに垂れ下がった肉を跋(ふ)み、後ろは自分のしっぽに疐(つま)ずくという意味。

【典拠・出典】
詩経』「豳風・狼跋」

前跋後疐(ぜんばつこうち)の使い方

健太
どうしよう。
ともこ
どうかしたの健太くん?はやく行かないと遅刻するわよ。
健太
前跋後疐だ。前からはこわい担任の先生が、後ろにはこわい僕の母さんがいるよ。どっちにも進めない。
ともこ
またテストで0点を取ったんでしょう。勉強すればこんな思いをしなくて済むのに。

前跋後疐(ぜんばつこうち)の例文

  1. 前跋後疐、進退これ窮まれり。
  2. 進むも地獄、進まざるも地獄、前跋後疐、僕はいったいこれからどうしたらいいんだろう。
  3. 銀行からお金を借りて自転車操業で何とかやってきたけれども、前跋後疐、もうどうにもならない。
  4. 就職先は決まらないし、貯金は残り少ない、前跋後疐といった状況です。
  5. 知に働けば角が立つ、情に棹させば流される、前跋後疐、この世の中は生きにくい。
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北澤篤史サイト運営者
1984年、大阪府生まれ。 著書 『マンガでわかる 漢字熟語の使い分け図鑑』(講談社、2024) ことわざ学会所属。ことわざ研究発表『WEB上でのことわざ探求:人々が何を知りたいのか』(ことわざ学会フォーラム、2023)

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