【四字熟語】
尾生之信
【読み方】
びせいのしん
【意味】
約束をかたく守ること。また、馬鹿正直で融通がきかないこと。
【語源・由来】
「尾生」は人名。「信」は信義という意味。
中国春秋時代、魯の国に尾生という若者がいた。あるとき橋の下で女と会う約束をしたが、女はなかなかやって来ない。そのうち雨が降り出し、川の水かさが増してきたが、尾生は約束を守って待ち続け、橋脚に抱きついたまま溺れ死んだという故事から。
【典拠・出典】
『荘子』「盗跖」
【類義語】
・抱柱之信(ほうちゅうのしん)
尾生之信(びせいのしん)の使い方
健太くんは尾生之信のように馬鹿正直よね。
どちらかというとそうだね。
正直者は馬鹿を見るっていうじゃないの。この厳しい世の中を生き抜くことはできないわよ。
捨てる神あれば拾う神ありっていうから、きっと正直者に微笑んでくれる人もいるはずだよ。
尾生之信(びせいのしん)の例文
- 尾生之信を守るんだといって、健太くんは絶対に口を割ろうとはしませんでした。
- 健太くんは尾生之信を守る厚い男で、男の中の男だね。
- 健太くんは尾生之信といった男だから、忖度しろと言っても融通がきかないだろうな。
- 尾生之信である健太くんは、馬鹿正直に脱税をしている両親を告発しました。
- 尾生之信のような性格のせいで、健太くんは早死にする羽目になったのだけれども、親より早く死ぬなんて本当に大ばか者だ。