【四字熟語】
因小失大
「小に因りて大を失う」と訓読します。
【読み方】いんしょうしつだい
【意味】
目先の小さな利益に目がくらんだ結果、大きな損失を出してしまうこと。
または、ささいなこととはいえ、いい加減にした結果、大きな失敗をすること。
【典拠・出典】
-
【類義語】
・貪小失大(たんしょうしつだい)
【対義語】
・枉尺直尋(おうせきちょくじん)
【英語訳】
・spoil the ship for a half penny worth of tar
因小失大(いんしょうしつだい)の使い方
大失敗だ、次の手で投了だよ。
どうしたの?
将棋で相手に打ち込まれたんだけど、大丈夫だと後回しにしていたふの駒が後になって効いてきたんだ。
それこそ因小失大ね、キチンとぬかりなくやらなかったから命取りになったのね。
因小失大(いんしょうしつだい)の例文
- 戦では俯瞰して戦術を練ることが大切だ。因小失大しては元も子もない。
- 歴史を学ぶ意義とは、歴代の名将が因小失大して命を落とした姿を学び、他山の石とするところにあるのだ。
- 将棋では常に因小失大を意識して、盤面すべてに目を配っています。
- 因小失大とはこのこと、成績に関係無しと思われていたノート作りを怠った結果、加点がまさかのゼロとなってしまい、推薦が無くなった。
まとめ
「因小失大」に相当する日本のことわざに、「一文惜しみの百失い」、「小事のために大事をしくじる」、「小利に目がくらんで大利を失う」など数多くあります。
イソップ童話にも似たような話がありました。水に映ったソーセージをくわえる自分の姿に吠えてしまったために、ソーセージを失ってしまうというものです。
目先の欲や、利益にとらわれるというのは人間の性かもしれませんが、そのために大きな何かを失っていてはたまったものではありません。
人の弱さがわかっているからこそ、それを繰り返すことがないようにこの四字熟語は作られたのかもしれませんね。