【四字熟語】
轗軻不遇
「轗軻」は「輡軻」「坎坷」「埳軻」「坎軻」とも書く。
【読み方】
かんかふぐう
【意味】
世に受け入れられず行き悩むさま。
事が思い通りにいかず行き悩み、ふさわしい地位や境遇に恵まれないさま。
【語源・由来】
「轗軻」は道が平坦(へいたん)でないさま。また、事が思い通り運ばず不遇なさま。世に受け入れられず行き悩むさま。
「不遇」は不運で世間に認められないこと。地位的には出世できないこと。
【典拠・出典】
『北史』「文苑伝・序」
【類義語】
・懐才不遇(かいさいふぐう)
・崎嶇坎坷(きくかんか)
・轗軻数奇(かんかすうき)
【英語訳】
・Not accepted by the world, I am troubled
・I am troubled because things are not progressing well.
・Not blessed with a position or circumstance worthy of an effort
轗軻不遇(かんかふぐう)の使い方
転職してどう?
うん。やりがいを求めて転職してはみたものの・・・思ってたのと現実は違ったよ。なにかと轗軻不遇でさ。
ちゃんと評価されないってこと?
そうなんだ。こんな感じでは、また転職を考えることになりそうだよ。
轗軻不遇(かんかふぐう)の例文
- 数奇な運命。轗軻不遇なままの人生で終わらせる気はない!
- 轗軻不遇から大逆転! 一つのきっかけで自分の才能が大きく評価された。
- 自分の運命は轗軻不遇だと常日頃から思っているので、大舞台に上がるような勝負にいどんだことがないのは情けない限りだ。
<真夏の死/三島由紀夫>より
朝子は、理由もなく無性に不満であった。轗軻不遇の身にあるようで、真価をみとめられずに
朝子は、理由もなく無性に不満であった。轗軻不遇の身にあるようで、真価をみとめられずに
まとめ
轗軻数奇(かんかすうき)とよく似た意味をもつ四字熟語である。
違う点は轗軻数奇は運命に翻弄されるという意味を持つが、轗軻不遇の場合は運命に受け入れられない状況を示すというところだろう。
いずれにせよ、もどかしく思うままにならない人生の難しさを表現している。
順調な時は良いが、うまくいく時ばかりではない。そんな時はこの言葉を言い訳にして、心を強く乗り越えることだ。
そうすれば、うまく廻らなかった運命の歯車が廻り始める。