著書『マンガでわかる 漢字熟語の使い分け図鑑』を講談社より出版

外寛内明【がいかんないめい】の意味と使い方や例文(出典・類義語・英語訳)

【四字熟語】
外寛内明

【読み方】
がいかんないめい

【意味】
他人にはやさしく、自分には厳しいこと。
外部に対しては寛大に接し、自分自身はよく省みて明晰に己を知り、身を慎むということ。

【典拠・出典】
蒙求

【類義語】
外柔内剛(がいじゅうないごう)

【英語訳】
・gentle in appearance、but sturdy in spirit
・gentle but firm

外寛内明(がいかんないめい)の使い方

健太
さすが、わが部のコーチは素晴らしい!
ともこ
なあに?  何の事?
健太
交流戦で勝利したときこそ振る舞いに気を付けるよう、口うるさく諭すわけでは無く自分の行動でそれを示したんだ!
ともこ
優れたコーチほど外寛内明に振る舞えるという訳ね。 素晴らしいことだわ!

外寛内明(がいかんないめい)の例文

  1. 彼が外寛内明な人柄だったことから、誰からとも無く彼をリーダーに推挙する声が高まった。
  2. リーダーたる者、外寛内明であるべきだ。
  3. トップの外寛内明な気性は、社風にも表れている。

まとめ

ブリタニカ国際大百科事典によれば『蒙求』(もうぎゅう)は中国・唐の児童用教科書のこと。全3巻で、天宝5 (746) 年以前に成立したとされています。堯(ぎょう)、舜(しゅん)の伝説上の時代から六朝時代までの著名人の伝記、逸話を1事項ごとに4字の1句にまとめ、計 596句を収めたものです。『蒙求』という書名は『易経』・蒙卦の「童蒙求我 (童蒙,我に求む) 」に基づいており、2句を1対とし8句ごとに韻を変えて、歌の文句のように口ずさみやすくしてあるのが特徴です。のち宋の徐子光(じょしこう)が注をつけてから広く読まれるようになり、日本に伝播後、平安時代に貴族の子弟の教育に用いられました。「勧学院の雀は蒙求をさえずる」という諺ができたほど広く読まれ,江戸時代にいたるまで多くの注釈本も出て流行したといいます。
「外寛内明」は対人関係で人の有るべき姿をうたっています。人に優しく自分に厳しい人こそ、人望が備わっていることを示しているのです。

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北澤篤史サイト運営者
1984年、大阪府生まれ。 著書 『マンガでわかる 漢字熟語の使い分け図鑑』(講談社、2024) ことわざ学会所属。ことわざ研究発表『WEB上でのことわざ探求:人々が何を知りたいのか』(ことわざ学会フォーラム、2023)

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