【四字熟語】
哀悼痛惜
【読み方】
あいとうつうせき
【意味】
人の死を心から悲しみ、惜しむこと。
【語源・由来】
「哀悼」は人の死を悲しみ惜しむこと、「痛惜」は人の死などを心から残念に思うことを示します。
【典拠・出典】
-
【英語訳】
・an emotion of great sadness associated with loss or bereavement
・condolence
・mourning
・sorrow
・lamentation
哀悼痛惜(あいとうつうせき)の使い方
随分立派な石碑だね。
有名な歌人の墓碑銘と言ってもいいかもね。 故人になってから建てられたものらしいわよ。
そうなんだ。何て書いてあるのかな? 達筆すぎてまったく読めないよ。
弟子が歌人への哀悼痛惜を詠んだ短歌が刻まれているようだわ。
哀悼痛惜(あいとうつうせき)の例文
- 妻を失った男の哀悼痛惜の思いに、弔問者は涙せずにはいられなかった。
- 故人への、哀悼痛惜の念に堪えません。
- その男は哀悼痛惜の念にかられ、墓石に向かって号泣していた。
- 不慮の事故で亡くなった多くの人々への哀悼痛惜の思いから、この石碑は建立された。
- 彼に対する哀悼痛惜にうちひしがれたその姿は、全くの嘘っぱちだったのだ。
まとめ
「哀悼痛惜」も意味の似ている熟語である「哀悼」と「痛惜」を組み合わせた、相乗効果を狙った四字熟語です。これまでも同じ意味を重ねて意味を強める手法が取られている四字熟語をいくつかご紹介しましたが、これもその1つと言えますね。
意味を重ねることで、強くて深い思いを表すのですね。この熟語は、人の死に対して深い悲しみに打ちひしがれる様子を表しています。
ご承知の通り、この熟語の前提は「人の死」や「故人」です。生きている人に対して使ったりすると、あらゆる意味で大きな失敗を呼ぶ可能性があります。
「人の死」や「別れ」は仏教語の「四苦八苦」にもあるように、生きていく上ではいや応もなくふりかかってくる悲しみや苦しみであると言えます。
そうした悲しみや苦しみに立ち会うときの、深い心情をシンプルに、それでいて重々しく表現したのがこの熟語なのかも知れませんね。