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出典:論衡(ろんこう)の四字熟語一覧

『論衡』(ろんこう)は、中国後漢時代の思想家王充が著した30巻から成る思想書・評論書です。王充はこの著書を30数年の歳月をかけて執筆し、主に実証主義の立場から多岐にわたる事柄を論じました。

内容としては、仕官の遇・不遇は才能や行操と無関係であり、これを偶然と解釈する視点があります。また、人間の運命や天との関係、人間の役割などの哲学的問題も扱われています。王充は、天の意志を否定し、無意志な力「気」が全てを支配するとの立場をとりました。また、天人相関説、即ち、君主が良い政治を行わないと天が地上に災いをもたらすという考えを単なる自然現象として解釈しました。

その他にも、王充は陰陽五行思想や先哲の迷信的な考え方を徹底的に批判し、真実をそのまま記述することを重視していました。神仙不老長生説や鬼神の存在を否定し、当時の国教である儒教をも強く批判する立場をとりました。

後世において、『論衡』は、一時期評価を受けたものの、孔子や孟子に対する批判的な内容から宋代以降は評価が下がりました。しかし、近代に入ってから再びその価値が見直され、特に1970年代の中華人民共和国では、孔子批判の先駆的な思想書としての評価がされました。

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