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遠交近攻【えんこうきんこう】の意味と使い方や例文(故事・出典・対義語・英語訳)

遠交近攻

「遠交近攻」の意味とは?(出典・対義語)

意味

【四字熟語】
遠交近攻

「遠交近交」「遠攻近交」と書くのは誤りなので注意しましょう。

【読み方】
えんこうきんこう

【意味】
遠国と親交を結び近国を攻略する外交政策。
遠い国と手を結び、背後から牽制(けんせい)させながら近い国を攻める策。
遠い国は最後に攻めるという策略。

四字熟語の博士
遠交近攻えんこうきんこう」という言葉は、戦略や戦術における一つの考え方を表しているよ。具体的には、遠くの国や集団と友好関係を結んで協力を得つつ、近くの敵を先に攻めるという方法を示しているんだ。
助手ねこ
これは、遠くの国を味方につけることで、背後からの攻撃を防ぎつつ、近くの敵に集中することができるという考え方なんだ。そして、これは戦略だけでなく、仕事や人間関係など、様々な場面で応用することができる考え方なんだよ。

【典拠・出典】
史記』「范雎伝」

【対義語】
遠水近火(えんすいきんか)

【英語訳】
Policies to ally with distant countries to conquer nearby countries.

「遠交近攻」の故事

【故事】
「交」は交際、「攻」は攻撃の意味。中国の戦国時代、范雎はんしょしん昭王しょうおうに進言した外交政策。秦はこの政策によって諸国を征服し、范雎はんしょはこの功で宰相さいしょうになった。

故事を簡単に説明!
カンタン!解説

「遠交近攻」の故事は、中国の戦国時代に起こった出来事に由来しているんだ。

その時代、魏国の政治家である范雎はんしょは、秦国の昭王しょうおうに対して「遠交近攻」の戦略を進言したの。つまり、遠くの国と友好関係を結び、近くの敵を先に攻めるという戦略だったんだよ。

その結果、秦国は他の国を次々と征服して強大な国家に成長し、范雎はその功績を認められて宰相さいしょう(首相に相当する地位)に昇進したんだ。

この故事から、「遠交近攻」の戦略が、適切に行われた場合には非常に効果的な手段であることが示されているんだよ。

「遠交近攻」の使い方

健太
何だい! 何だい! お山の大将みたいに偉ぶっちゃってさっ・・・井の中の蛙大海を知らず、っていうのはあいつのことさ・・・。
ともこ
そうよね。かなりひどいわね。同じ学校なのに、自分が一番偉いと言わんばかりに他の人に指図ばっかり。
健太
よし! 他校の先輩に頼んで、とっちめてもらおう。塾で一緒になっている先輩がいるんだ。
ともこ
仕方ないわね。遠交近攻であのひどい振る舞いをやめてもらいましょう。

「遠交近攻」の例文

例文
  1. わが国はもっと豊かになるために遠交近攻の策を講じて、領土拡大をはかろう。
  2. 遠交近攻というのは国同士の難しい話のことだ。私達が生活するうえで、いざという時に頼りになるのは隣人である。謀などなしに、仲良くしておきたい。
  3. 遠交近攻の政策。
  4. 嘘をつく彼女を親友だと思ってかばっていたが、私の悪口も言っているらしい。同僚にも不快な思いをさせているので、信用できなくなった。皆で彼女を辞めさせるために協力し合い、遠交近攻のようになっている。
  5. 天下統一のための作戦で、遠交近攻策はもっとも有名な策とされている。
  6. 古くから隣国とは仲が悪くなるものだ。そのために遠交近攻で隣国を挟み撃ちする。しかしながら、自国がそうならないように常に注意しなければならない。
<李鴻章死矣/陸羯南(くがかつなん)>より
不幸にも彼は東亜の隣邦に対し誤りて遠交近攻の策を講じ

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