【四字熟語】
五臓六腑
補足 別表記で「五臓六府」「五蔵六腑」「五蔵六府」と表記する場合があります。
【読み方】
ごぞうろっぷ
【意味】
人間の全ての内臓のこと、体の中すべて、または腹の中、心の中のこと。
【語源・由来】
漢方(伝統中国医学)において人間の内臓全体を言い表すときに用いられた言葉で、五臓六腑とは五つの内臓と六つのはらわたのことを意味します。
【典拠・出典】
『漢書』「芸文志」
【類義語】
・四肢五体(ししごたい)
【英語訳】
the bowels
the internal organs
heart
bosom
entrails
viscera
Zang-fu
Pericardium
例文 五臓六腑に染み渡る。
sink deep into one’s heart.
sink deep into one’s heart.
その嬉しさが五臓六腑に染み渡る。
The joy thrills me to the heart’s core.
五臓六腑(ごぞうろっぷ)の使い方
昨日お父さんがお酒を美味しく飲んでいたんだけど、変な言葉を使ったの。
どんな言葉?
お酒を飲んだ時「五臓六腑にしみわたるな~」って言っていたんだよ。
それは体全体にお酒がしみわたるという意味らしいよ。
そういえば、うちのお父さんも言っていた!
そういえば、うちのお父さんも言っていた!
五臓六腑(ごぞうろっぷ)の例文
- 久しぶりの食事は、五臓六腑にしみわたる美味しさだと感じた。
- 他人を不幸に陥れたり、他人の失敗を見たりすると快感だと感じる。五臓六腑にしみわたる蜜の味だと思える。
- 全力を尽くして仕事を終えた後に飲むお酒は五臓六腑にしみわたる美味しさだ。
- 本当に頭にきた。まさに五臓六腑が煮えくりかえるくらいだ。
- 五臓六腑にしみるほどのご馳走をいただいた。
まとめ
「五臓」は心臓、肺臓、肝臓、腎臓、脾臓の五つの臓器を指し、「六腑」は大腸、小腸、胃、胆嚢、膀胱、三焦の六つの器官を指します。
また、「五臓」は心包を加え六臓とすることもあり、また「六腑」は、三焦をはずして五腑とすることもあります。
六腑にある三焦は解剖学的知識では何をさしているのかも明確ではありませんが、三焦は上中下の三つに分かれ、上焦は横隔膜より上部、中焦は上腹部、下焦はへそより下部にあり、呼吸・消化・排泄をつかさどる器官といわれました。
五臓六腑は、現代医学における解剖学の知見とは異なる概念で、医学的用語よりむしろ象徴的意味合いで用いられます。